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信州Makersキャンプレポート第2部
こんにちは。
ハカセのアベちゃんです。
今回は、8月10日~8月12日の3日間で行われた、信州Makersキャンプのレポートをします。
第1部に引き続き、レポート第2部では、中学生の部の様子をお伝えいたします。
今回の信州Makersキャンプ・中学生部門は、『科学の甲子園ジュニア全国大会』に出場する長野代表を選出するための審査を含んでいます。
そのため、ここに参加している中学生チームは、各地区予選を勝ち上がってきたメンバーで構成されています。
参加した6組中、上位2組は全国大会への出場権を得られるという事もあり、皆、気合十分です。
(地区予選「信州Makers教室」の様子はコチラ:北信、東信、中信(地区予選競技のルールもコチラ)、南信)
今回、中学生チームが挑んだ内容は、宇宙開発です。
中学生の皆さんには、
Nagano Aeronautics and Space Union(略してNASU)
の開発チームとなって、実際に一般に向け公表されていたミッションをもとにした、3つの制作テーマに挑戦しました。
▼中学生の皆さんに配布した最初の資料
▲ゴールである月面までロケットを飛ばすムーンショットチャレンジ
▲月面で指定座標の試料採取等を行うエクスプローラチャレンジ
▲宇宙から地球上の指定ポイントに帰還船を落とすソフトランディングチャレンジ
中学生のチームは、3日間で3つのテーマの制作と、そのレポートを行う必要があります。
そのため、各テーマにおいて素早い作戦の決定と制作時間の確保が大切です。
制作では様々な材料でロケットや月面、探査船などを制作し、ミッションに挑みます。
何度も工作とプログラムを試行錯誤し、各チームそれぞれの戦略が生まれました。
下記の写真は1日目に行った月面着陸ミッションの例です。
ゴールである月面までロケットを飛ばすものですが、様々なアプローチが見られました。
▲ゴールまで精密なモーター制御で障害物の間を抜け最短ルートを目指す作戦
▲ゴールまで遠回りだが大きく回り込み、失敗のリスクを減らす作戦
各ミッションで本番のチャンスは1度きり。
見学に来た小学生の部の皆さんも、固唾をのんで見守ります。
1日目のミッションで最も高得点だったチームは、操作性の高いコントローラを自作したチームでした。
月まで一気に弧を描きながら到着し、同じルートで真っすぐ帰還する、というシンプルながら確実な作戦です。
早めに作戦を確定させ、練習や検討に十分な時間を取れたのも勝因の一つでしょう。
Makersキャンプの最終日には、各チームがこれまでのストーリーを発表しました。
与えられたテーマは皆同じですが、それに対し何を解決すべきと考え、どう立ち向かったのかは、チームによって全く違います。
もちろん、すべてのチームが「どれも大成功でした」、とはいきませんでした。
練習ではうまく出来ていたのに、本番で動かない、予想とは違った、というチームもいました。
しかしだからこそ、何が悪かったのかをしっかり反省し次へ活かした、と話していました。
「米国、NASAの宇宙センターでは、これまでの功績や栄光はもちろん語られていますが、まず初めに展示されているのはこれまでの「失敗」の数々でした」と閉会時に先生からもお話がありました。
本当に月まで行った人たちも、始めから月に行けたわけではないという事ですね。
今回、3つものテーマに挑戦するというなかなかハードな内容で、皆つまづきながらでしたが、各チームが熱意を向けて挑み続けられる良いテンポだったかと思います。
今後のワークショップ設計においても、皆が試行錯誤できる時間を過ごせるようにしたいです。
Makersキャンプも2回目を迎え、たくさんの作品と出会えました。
また機会があれば、ぜひみんなとものづくりを楽しめたらと思います。
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