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未来工作BLOG

2018.10.04

新島学園 中学3年生向け プログラミング授業を行いました

こんにちは。
未来工作ゼミのよーだです。
群馬県の新島学園にて9月に3週間をかけて、中学3年生の技術の授業を担当させてもらいました。
プログラミング授業のデジタル工芸教室、その3年生向けの様子をレポートしたいと思います。

中学3年生 デジタル工芸教室

新島学園さんは群馬県安中市にある中高一貫の私立校です。

毎年、技術科の授業として、「木工」と「情報」を組み合わせた、「デジタル工芸教室」という授業を行われています。
未来工作ゼミでは、「情報」分野の担当として、中学を対象に、プログラミングによるデジタル作品制作を担当させて頂いています。
1年生向けのデジタル工芸教室の様子

1週目 Keyたっちでアプリ開発!企画

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中学3年生では、Keyたっちを使って身近な困ったこと、課題を解決するアプリケーションを作ろう。というテーマでプログラミングに挑戦しました。
信州Makersキャンプの運営や、総務省の若年層に対するICTの普及推進にかかる実証事業で得られた知見を生かしています。授業は1週間に50分を2コマを3週間行いました。
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1週目は主にScratchとKeyたっちというツールに慣れることと、どんな課題を掲げてどんなアプリケーションを作るかを決めることを目標にしました。
まずはウォーミングアップも兼ね、班に分かれて、ScratchとKeyたっちの組み合わせでどんな事ができるのか、いじり回してみました。
使い方の書かれたカードを参考にして、入力やセンサーの値とプログラムの関係を理解します。
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ScratchとKeyたっちの関係性がわかってきたところで、作成するアプリケーションのアイディアを考えていきます。
壁に付箋で自分たちが困っていること、を無作為に書き出してもらいました。お察しの通りこの中からどれかを選んでアプリケーション開発で解決してもらうのですが、とりあえずそんなことは言わすにワイワイと書き出してもらいました。
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「よる眠れない」「宿題を忘れる」「お金がない」など様々な困っていることが出てきました。
これらに対して一つ選んで、自分たちが解決に挑戦する課題として設定してもらいます。そのうえでどんな解決方法があるのか。どんなアプリケーションにするのかを同じように付箋を使って書き出して、企画にまとめました。
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1週目は企画が決定するところまでだった班、企画が早く決まり、制作に着手できた班と進捗は様々でした。この段階で、実際作ることができるのか。まだまだ見通しは立ちません。

2-3週目 Keyたっちでアプリ開発!実装・発表

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授業は2周めに制作に集中し、3週目に仕上げと発表となります。
2周めには始業の鐘がなる前に教室に来て、そうそうに制作をはじめる班や、空いた期間の総長や放課後にプログラムを作ってきた班など、みんなやる気が溢れた状態でした。
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プログラムはもとより、物理的な入力機構もKeyたっちで作るため、アイディアは色々出ますが、実際に作るのも大変です。強度も考えないとテスト時の操作で壊れてしまいます。
図らずも手を動かしてものを作るという技術科の側面もある授業となりました。
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もちろんプログラミングもします。この授業では、班をまとめる「ディレクター」工作物を作る「エンジニア」プログラムを作る「プログラマー」とゲームライクに職業をつけてみました。みんな自分の役割が明確になり、それぞれの制作に集中したり、入力装置の構造をプログラマーとエンジニアが話し合ったりと、良い効果がありました。
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後半のコマが発表となった3週目では、どの班も作り込みの最後の追い込みとなりました。実際にプログラムとKeyたっちとダンボールなどで作った入力装置とを組み合わせてみると、想定した通りに動いたり、接触が悪くてうまく動かなかったりと、悲喜こもごもでした。「プログラマー」も「エンジニア」も、うまく動かないのは悪いこと、失敗ではなく、ではどうするかと言うように動かしながら試していました。これはプログラミング学習の基本的なことでもあります。
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完成した作品を一部紹介。こちらはピストル型のコントローラーで背やり来る宿題をやっつけるゲーム。宿題に悩まされているという課題を、打ち倒すことでストレス解消しようというアイディアです。ピストルの造形も凝っていました。
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これは自動車事故がなくならない。という課題に対して、実際にハンドルとアクセルパッドで操作できる運転シュミレータを作ることで解決しよう。と言う作品でした。しっかりとした構造のハンドル部と、踏むと進み話すとスピードが落ちるアクセルパッドでスムーズに操作できる楽しいシュミレータになっていました。
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授業の最後で、他の班が作った作品をみる時間をとることができたクラスもありました。他の人がどう考えて作ったかを見て刺激を受けたり、自分たち以外が操作することで起こる使いづらさに気づいたり、色々な発見を得ることができた時間でした。

むすび

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最後には人体をつなげてでもKeyたっちが反応することに気がついた生徒が、何人まで繋がれるかを実験しようと声をかけてクラス中を集めるシーンも。
課題を設定して、プログラミング的思考で解決策を考えて、実際に作って使うところまで行う、非常に密度の濃い授業となったと思います。全クラス対象ははじめての挑戦で、頓挫する版が出るかも。と内心ヒヤヒヤしていたのですが、全部のクラス、班でそれぞれ独自の作品を作ってくれ、先生役のハカセとしても、非常に楽しい授業となりました。
講座を学校の授業に取り入れたい、ハカセを教室に呼びたい、などございましたら未来工作ゼミにお気兼ねなくお問い合わせください。

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