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未来工作BLOG

2017.09.30

【プログラミング教育】メンター育成 講座シミュレーション 長野高専

こんにちは。アベちゃんです。
去る9月1日、プログラミング教育実証事業における参加校4校分すべての開発講座が終了しました。
残すところは11月5日の全体発表と、エントリーする信州未来アプリコンテストゼロの結果次第での出展となります。
今回は、7月15日(土)にFabLabNaganoで行った、メンターである長野高専の皆さんとのハッカソンの様子を交え、事業者としてのメンター育成における振り返りをブログにしたいと思います。

メンターとの目的確認

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開発講座において最も重要なポジションといえるのがメンター。
万全の態勢で、対象校の生徒たちを交えた開発講座本番に挑めるようにシミュレーションです。
「学校の先生たちの困ったことを解決できるアプリ」の企画から開発までを含めた一連の流れを「ハッカソン」として実施しました。

ハッカソン(英語: hackathon 、別名:hack day ,hackfest ,codefest )とはソフトウェア開発分野のプログラマやグラフィックデザイナー、ユーザインタフェース設計者、プロジェクトマネージャらが集中的に作業をするソフトウェア関連プロジェクトのイベントである[1]。個人ごとに作業する場合、班ごとに作業する場合、全体で一つの目標に作業する場合などがある。時にはハードウェアコンポーネントを扱うこともある。ハッカソンは1日から一週間の期間で開催することがある。
Wikipediaより

ハッカソンのはじめに、メンターにはまず事業の概要として、その目的と手段を説明します。
特にこの事業において、メンターは「指導者」であり、生徒の自主的な開発のサポートが大切です。
そのため、生徒たちのアプリを完成まで導く事が目的である事を強調しました。
この点は、メンター達にも良く共感して貰えて、ハッカソンの随所で、生徒達はどういう反応をするかと想定しながら進めていました。

アプリの企画(1日目のシミュレーション)

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一通り事業の説明が終わったら、まずはアプリの企画からです。
今回は、1人1班を担当する想定で、メンターそれぞれがひとつずつテーマを選択し進めました。
この日は一人での企画ですが、本番はチームで行いさらにその指導者となると大変です。
意見が出なくなったり、気が散ってしまったりと、アイディア出しどころではなくなってしまうこともしばしば。
メンター達には、生徒達の考えを妨げず、かつ話の流れを制御できるように指示をします。
ですが、そうした作業は言うのは簡単ですがやってみると大変難しいです。
それはメンターもこのシミュレーションより前に行った、実践編で実感しているようでした。
こればかりは普段の経験や性格で差が出てしまうため、事業者としてもアドバイスが難しい所です。
メンターの負担を減らしつつ、うまくチームを管理できるようにする仕組み作りを考える余地があります。
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70分、2コマ分の時間が経過した時点で、どんなアイディアで、どうやって解決するかを発表です。
メンターには本番当日と同じように、アイディアのをまとめるシートを用意して記述してもらいました。
アプリを作る上で大切にしたい点などを書き起こすことで、いつでもテーマの本筋に戻る事が出来ます。
このシートは本番当日、メンターは子どもたちとの意見を出し合う際にしっかり活用していました。
ただし、メンターが書こうと指導することでやっと生徒たちの意識が向くシートでした。
もっと生徒たちが埋めたくなるようなシートに出来ていれば、メンターの負担も減ったかと反省です。

アプリ開発(2日目のシミュレーション)

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発表後、まとめたアイディアをいよいよScratchを使ってカタチにしていきます。
開発講座では作業の分担が班によって違うため、メンターはどう割り振るかが課題となります。
開発を通して、各作業の時間や量をある程度把握してもらいます。
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アプリを作っていくうちに、凝った所や細かい点もついつい作りこんでしまいます。
こだわりを持って制作に挑むことは素晴らしい事ですが、開発時間には限りがあります。
本当に大切な所、実現したいところを優先的に仕上げ、見栄えやバリエーションはそのあと。
開発を進めるうちにメンターもそのことを痛感したようです。
本番当日には、メンターはこの反省を活かして、時間内にしっかりと仕上げる事が出来ました。
事業者としてはシミュレーション時からそういった注意点があることを、より強調出来ていればメンターがそうした点をより実感ができたかな、と思います。

仕上げ・発表(3日目のシミュレーション)

開発時間終了後、3日目のシミュレーションです。
アプリを完成させ、出来上がったアプリの紹介、反省点など様々な点をまとめ、発表します。
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発表には、まとめ用のシートを用意し、これに沿ってアプリを紹介します。
企画から開発まで、ずっとシートを書きながら進めてきたため、まとめも意見が散らかる事は少ないです。
ただ、生徒達とまとめを行う際は、発表の練習を数回行えるよう伝えておけばよかったかと反省です。
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発表練習の様子を、会場のFabLabNaganoの学生さんが何人か見学していました。
せっかくですのでその場で、各アプリのレビューをしてもらいました。
作品を見てもらうことで、もっとアピールしたら良かったと思う点等に気付く事も出来ます。
一度こうした経験しておくことで、生徒と発表をまとめる際にも非常に有効でした。
今後同様のシミュレーションを行う際も、他から見た視点の意見を積極的に取り入れよう思います。

むすび

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いつもはハカセが直接生徒達とやりとりをする未来工作ゼミのワークショップ。
今回の事業ではメンターが指導しハカセ達はバックアップ、という初めての試みでした。
まだまだ運営に改善の余地はありますが、メンターと生徒達で作ったアプリはどれも素晴らしいものとなりました。
今回、メンターのもとでアプリを作った生徒が数年後、今度はメンターとしてアプリ制作を指導する番、に出来ればと思っています。
こうしたサイクルを作れるよう、今回のやり方にもっと磨きをかけていくつもりです。

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