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未来工作BLOG

2017.09.06

【プログラミング教育】天龍小学校・中学校(アイディアソン)

こんにちは。
未来工作ゼミのハカセ。よーだです。
8月1日、2日、4日に天龍村の小学校で、小学校と中学校合同でアプリ開発講座を開催しました。その時の様子をレポートします。
本講座はプログラミング教育実証事業の一環で実施されています。

講座の概要

今回の講座がプログラミング教育実証事業の本番講座となります。
飯田OIDE長姫高校の生徒さんがメンターとなり、実証事業の対象校である天龍小学校天龍中学校の生徒たちと一緒にアプリ開発にチャレンジします。

メンターとは
メンターとは指導者、助言者という意味で、プログラミング教育時に学習者に対してアドバイスや指導を行う人の事をさします。

今回の講座では1日に70分の講座を2回セットとして、以下の様なスケジュールでScratchでアプリケーションを開発します。

  • 1日目:アイディアソン(アイディアの抽出とアプリケーションの設計)
  • 2日目:アプリ開発作業
  • 3日目:アプリの仕上げと発表会

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アイディアソン

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今回は13人の小中学生と、7人の高校生メンターが天龍小学校のパソコン室に集まりました。
小学生の女子、男子、中学生でそれぞれチームに分かれてもらい、車座になってチーム名と自分たちが挑戦する課題を、次の四つのどれにするか相談します。

  1. 計算ドリルを作るのが大変
  2. 風が強い時窓を開けると危ない
  3. 冬場、階段や廊下が結露で滑りそうで怖い
  4. 算数の図形問題をパソコンでやりたい

これらは実証対象の学校の先生に聞き取った、「自分たちの学校で先生が困っている事」になります。これらを、コンピュータを使ってたのしく解決しよう。というのが本講座の目標です。
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話し合いの結果、次の様なチーム名と課題の設定になりました。
(チーム名):(課題)
strong:冬場、階段や廊下が結露で滑りそうで怖い
ビューティフルセブン:風が強い時窓を開けると危ない
テンリュウ:算数の図形問題をパソコンでやりたい
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課題が決まったのでチームごとに分かれてどんなふうにして解決するかを話し合います。
プログラミングの講座ですが、初日はほとんどパソコンを使いません。Scratchでできることを確認する用にチームに1台のパソコンはありますが、基本的には紙とペンで色々なアイディアを書き留めていくことが主となります。
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課題に対してどのようなアプローチで解決する方法があるか、まずは核となるアイディアを話し合いながら書きだしていきます。
ここで意外というかうれしい誤算がありました。デジタルネイティブという言葉もありますが、今の小中学生はコンピュータを利用することに日常生活で慣れ親しんでいるためか、自分の考えをアプリケーションソフトとして表現することに不安や抵抗はなかった様子でした。
日ごろ使っているスマホアプリやコンピュータシステムを参考に、今回の課題ならこういう感じになるんじゃない?と課題と自分たちの日ごろのコンピュータの知識を組み合わせて考えてくれました。
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チームの運営はメンターに任せていましたが、議論が煮詰まってしまったら未来工作ゼミもお手伝い。
一緒になって考えていきます。なかなか自分の考えを発言できない参加者もいましたが、話題を振るときちんと答えてくれます。
講座をしているとついつい発言の多い参加者に頼りたくなりますが、チームで課題をプログラミングで解決するためにはどうすればいいか。話し合う事がこの講座の一番の目的です。
ファシリテーションはある程度経験と慣れが必要なので、メンターとして参加するときに難しいところ、この辺りはメンター育成時の課題として認識しました。

発表

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休憩をはさんで後半戦では「まとめシート」を使って考えたアイディアを、メンターの力を借りながらアプリケーションとしてまとめていきます。
アイディアの一番のポイントってどういうところだっけ?画面はどんな風なデザインにする?など、自分たちの考えたことをコンピュータ上で再現することを念頭に書き上げ、最後に皆の前で発表です。

チーム:strong

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strongチームは「算数の図形問題をパソコンでやりたい」という問題を、図形の計算をしてくれるアプリを作ることで解決しようと考えました。図形が好きになれるよう、親しみを持てるデザインにするところがポイントのようです。
strong設計シート
strong設計シート

チーム:ビューティフルセブン

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ビューティフルセブンチームは「風が強い時窓を開けると危ない」とう問題を、風の強さを検出して音を出して教えてくれるアプリで解決する様です。ポイントは風の強さを音で表現するところ。だそう。どんなアプリになるのか楽しみです。
ビューティフルセブン設計シート
ビューティフルセブン設計シート

チーム:テンリュウ

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テンリュウチームは「冬場、階段や廊下が結露で滑りそうで怖い」という問題に挑戦。一見プログラムで結露を防ぐ事は出来ないように思いますが、そこはアイディア次第!
結露が起きる場所をマップにして表示して、注意を喚起できるアプリケーションを作ることで、安全に移動できるようにするようです。ポイントはゲームのような演出を入れることで、安全なルートを通りたくなるようにする所だそうです。
この課題は中学校の教頭先生の困りごとだったのですが、挑戦してくれたテンリュウチームも中学生のチーム。自分たちの学校が確かに結露で危ない、怖い。どうすれば解決できるのだろう?という発想で挑みました。
テンリュウ設計シート
テンリュウ設計シート

むすび

プログラミング教育実証の講座は5校を対象に全4回行う予定で、天龍村はその一番最初でした。
どんなアイディアが出てくるのか楽しみにして始めたのですが、各チームともなるほどと唸るようなアイディアを出してくれました。アプリケーションのデザインをみても、それぞれ個性的です。
どんなアプリが出来たのか、後半のレポートをお楽しみに。

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