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研究員ののん気なコラム(せっきー#2)

こんにちは。デザイナーのせっきーです!

せっきーのコラム。第二回目はフォトレタッチのお話しです。

 

レタッチ(retouch)は「手を加える」「修正する」という意味で、フォトレタッチ(photo retouch)は「写真に手を加え・修正」する事をさします。

現在では自動レタッチソフトを使い簡単にできるようになったフォトレタッチ。

しかしながら自動レタッチソフトでは『痒い所に手が届かない』…な~んて時もありますよね。

そんな時は手動フォトレタッチに挑戦してみませんか?

今回は社内でやった手動レタッチを例にとってお話ししたいと思います。

mission1. ブリリアント筋肉!

弊社で毎年3月末に行われている人気イベント『信州映画塾』にて。

「映画の小道具で、筋肉芸人のポスターを作りたい」とのご依頼がありました。

筋肉芸人のモデルとなるのは社内の一般職男性。

成人男性の中ではマッチョな方だとは思うけど、普通に撮影しただけでは少々ものたりません。

筋肉といえばボディービルダー。

ボディービルダーといえばワセリンなどを塗り光り輝いているイメージがあります。

 

ということで、光り輝かせた写真がコチラ。

よりマッチョ感が出てポスター映えする画像になりました。

自動レタッチソフトで明るさやコントラストを調整しただけだとここまでメリハリを出すことは難しいと思います。

また自動レタッチソフトで全体的にコントラストを上げると、衣類などのメリハリをつけたくない部分までもがテカテカになりがちです。

そんな時は筋肉に陰影を描いていくイメージで手動レタッチしていくと筋肉の質感が一気に増します。

mission2. 絵画の塗りたし

弊社の20周年記念として作られた包装紙のお仕事にて。

TOMOYAARTSさんが20周年に描いてくださった絵画を最大限活かした包装紙にしたい」とのご依頼がありました。

だったら包装紙の余白を極力減らして、絵画を全面に使ったら良いでしょう。

しかしそれには印刷上の問題があります。

ご存知の方も多いかもしれませんが、印刷は仕上がりサイズの画像よりも上下左右に余裕のある画像が必要です。

画像に余裕がないと下記のような現象がおこるためです。

この現象を回避するために、仕上がりサイズよりも上下左右に余裕のある画像を用意しておく必要があるのです。

ここで絵画の難しいところなのですが、絵画は展示する際に美しいようにキャンバスに描かれています。

当然印刷の都合で勝手に作品の上下左右を断裁することは好ましくありません。

そこで印刷仕上がりが展示風景と同じくなるようなイメージで手動レタッチを加えていくのです。

手動レタッチにより絵画の上下左右に、印刷では断裁されてしまう余分なスペース(塗りたしと言います)を作ることができました。

(現在だと塗りたしの描き足しは自動レタッチがまだ対応できていない処理になります)

まとめ

AI全盛期で(ほぼ)なんでも自動化できる昨今ですが、デザイナーの先輩に以前言われた印象深い言葉があります。

「2Dはかっこいいと思ったものを自由に描けるんだよ。たとえそれが実際には無いものだとしても」

写真も同様で、かっこいいと思ったものを描いていくイメージで一味付け加えてみませんか。

作品の片隅に使われている写真でも丁寧に加工する事で、グラフィック作品全体のクオリティがアップするかもしれませんね。

神は細部に宿る

この記事を書いたクリエイター

未来工作ゼミ アートディレクター

せっきー

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