「子曰く・・・」という始まりで有名な孔子の論語に、こんな言葉があります。
「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず。」
わかりやすく言えば、「ある分野で知識のある人は、それはそれで凄いことなのですが、それを好きでやっている人にはけっして敵わない。さらに言えば、それを好きでやっている人も、それを楽しんでやっている人には敵わない。」と言った内容でしょうか。
未来工作ゼミで大切にしている考えの一つに、「フロー理論(夢中になって楽しんでいる時が、新しいことを学ぶのにもっとも適している)」というものがありますが、フロー理論の考えも根っこは、孔子の教えと同じだと言えます。さらに、未来工作ゼミを運営するアソビズムの経営理念も「得意を活かす」というものであり、これも、人は「得意なこと=好きなこと」をやっている時(楽しんでいる時)が、もっとも能力高く働くことができると言う考え方に基づいています。
例えば英語の長編本を読むという目標に関しても、ただ3冊というノルマを達成することと、楽しんで3冊を読み終えるのでは、身につく度合いが大きく異なるのは想像に難くありません。そのためにも、自分にとって内容が楽しく興味を持てることはもちろん、ボリュームも難易度も難し過ぎず簡単過ぎない、自分にとって適度にやりがいのあるレベルということが大切になってきます。
21世紀になり、こうした考え方をする人や会社、学校などが増えてきていますが、孔子が生きていた2000年以上も前の時代から、人は変わらず、好きなことをやること、楽しむことこそが、その道を極めていく上で大切なことだったんだと言うのがよく分かる教えだと思います。