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信州未来アプリコンテストにハカセたちも出場!
こんにちは!
未来工作ゼミの新人ジョシュ、”かっつみー”です!
今回は2017年12月9日(土)に行われた信州アプリコンテストzeroに
私たちも出場しましたので、その様子をレポートいたします!
今回、プログラミング教育実証事業で授業を受けた子どもたちが、
コンテストに応募し、なんと3チームが書類審査を通り、プレゼンテーション発表会に出場することとなりました。
これは大変うれしいことです!しかし、我々はただ見ているだけでいいのでしょうか。
普段から教えている子どもたちに、自らの行動を見せるというのも一つの手ではないでしょうか。
言葉や指導だけでは伝わらないこともあります。
そのため、私かっつみーとハカセのアベちゃんはチームを組んでコンテストに出ようと思いました。
コンテスト応募者は毎回違った募集テーマに沿ってアプリを考えますが、
今回のテーマは、「”困った”を解決するアプリ」。
また、信州アプリコンテストZeroに応募するためには下記4部門の中から1つを選びます。
信州アプリコンテストZero公式サイト
発表会では、
U-15部門は発表時間が5分と、出場チーム全体が合わせた質疑応答時間15分があります。
それ以外の部門は発表時間が10分と、各チームそれぞれ5分の質疑応答時間があります。
かっつみーとアベちゃんは29歳以下のため、Under-29(Creator)部門に応募しました。
チーム名は”べっつみー”です。
まず応募するために何を作るかを考えます。
今年のテーマは「”困った”を解決するアプリ」です。
私達が解決しようと考えた”困った”は、「日常の些細だけど重要な行動を、したかどうか忘れてしまう」と言うものです。
例えば、お出かけをした時、
「あれ?玄関の鍵したっけな?」
「ストーブの火をちゃんと消したっけな?」
と不安になったことはありませんか?
私はあります。いままではそんな時、思い切って帰るか、自分を信じるしかありませんでした。
これをアプリで解決できればいいな。と考えました。
何々をしたっけな?という意味をそのままアプリの名前にし、アプリ名は「したっけな」となりました。
具体的に「何をすると何ができる」アプリを作ったのか、解説をします。
このようなボタンをどこかに設置するか、自分で持っておきます。
そしていつもあとで不安になる○○をした時、一緒にそのボタンをポチッ!と押します。
指差し確認の代わりと思って、押すだけです!
さて、では外に出た時、ふと不安におもいます。「あれ?○○したっけな?」
そう思ったらしたっけな公式LINEアカウントにこう呼びかけます。○○したっけな?
こうするとLINEから 前に○○しました、と答えてくれます。
ボタンというシンプルさ故に応用が利きますし、とても便利です!
作るものが決まればあとは作るまでです。
実は最初はコンセプトでは、ボタンを押したあとの確認は、Webサイトを開くのかそれともアプリをつくるのか、などは決まっておらず、インターネット上で確認しようとしか決めていませんでした。
そうすると仕組みとして必要なものは
・インターネットに繋がるボタン
・ボタンやアプリと連携し、情報を保持するためのサーバ
・スマートフォンで確認するためにアプリ又はサイト
です。
そこで最初にインターネットに繋がるボタンを作ろう、そう思った時です。
「インターネットにつながるボタンを作るって誰しもできることじゃない……これではみんなが困ってても解決できない……」と気が付きました。
私達がアプリを作ったとしても、私達はボタンを大量生産することはできません。
そしてボタンの製作は誰でも真似できるものではありません。
なにより、私達を見て、自分も同じものを作ってみようと思える人がいるでしょうか?
身近な人に作ってあげる事はできても、みんなが困ったを解決できないんじゃ意味がないですし、
なにより出場する目的は、ものづくりの精神を背中で見せたいということです。
だから沢山の人が真似したい!私も作ってみたい!と思える物を作りたかったのです。
そこで必要なものは
・ボタン →既製品の物を使う
・サーバ →既存のクラウドサービスを使ってできるだけ敷居を低く
・アプリ →見難しそうに見えるが、LINEと連携することで、アプリを作る必要がない
というように変化しました。
ボタンですが、AmazonDashボタンを使うことにしました。
押すとAmazonから商品が届くので、消耗品を買うときにうってつけの商品です。これを押されても商品が買われないように設定します。
しかし、押されたらネットには繋がるので、これをRaspberry Piで感知し、そこからGoogleDriveというクラウドサービスにアクセスし、そのままデータを保存します。
これをインターネットを通して操作できるようなプログラムを書き、LINEとRaspberry Piと連携させます。
LINEはアカウントを取得し、設定するだけで、誰でも自動応答ができるようになるので、これを使います。
このような構成にすることで、作ることへの敷居をかなり下げられたと思います。
サーバも用意する必要はありませんし、電子工作も必要ありません。
ボタンもRaspberry Piもとても安いです。
それぞれが500円の商品割引がついているので実質無料(初期費用500円)と、安い種類を選べば1500円ほどの製品です。
そして無料のクラウドストレージと、Raspberry Piに、初歩的なプログラミングを行うだけで、仕組みを作ることができてしまいます!
しかも、インターネットと物をつなげているので、これはInternet of Things、いわゆるIoTです。
きっと難しいだろう、と思われているIoTもこのような手段で誰でも実現ができてしまうというのはきっと関心してもらえるでしょう。
私達はこの”したっけな”を、誰でも作れるということをコンセプトに、発表をすることにしました。
当日は会場の長野市芸術館に集合しました。
朝に集合し、発表準備のための解説を受けます。
U-15部門から順番に、休憩をはさみながら発表をしていきます。
特に質疑応答はどんな質問がくるのかがわからなく、うまく応えられる人が少ないように見えました。
いよいよ私達の出番です。
とても緊張しました。
発表時間は10分で、スライドはこのくらいでちょうどでした。
10分は長いようですが、自分たちの作ったものを伝えるのには、まとめるのが難しく、時間が足りなくなりそうでヒヤヒヤしました。
アベちゃんは長年のハカセ経験で、質疑応答にも落ち着いていましたが、かっつみーはうまく答えられませんでした><
そして結果発表を待ちます….
なんと、チームべっつみーは、KDDI賞と総務省信越総合通信局長賞を受賞することができました。
なんと、チームべっつみーは、KDDI賞と総務省信越総合通信局長賞を受賞することができました。
評価された点ですが、
ちゃんと動くという技術的な面も大事でしたが、
・誰にでも作れること
・ボタンを押すだけというシンプルな解決方法
・応用が利くこと
というところも大きかったのかなと思います。
信州アプリコンテストは名前の通り、アプリの素晴らしさを競うコンテストです。
プログラミングコンテストではないので、技術力だけを争う大会ではありません。
そもそも昔は作るのが大変だった仕組みでも、今回作った”したっけな”のように、誰でも作れてしまう時代です。
これからは技術というよりも、自由な発想力や考えられたアイデアが大事なのだな、と感じるコンテストでした。
今回作ったものも、コンセプトの通り、私も作ってみたい!と思っていただけるようなものが作れたかなと、と感じます。
受賞できた”したっけな”ですが、本当に誰にでも作れます!
そしてボタンを押すだけなので、いろいろな発展ができると思います。
例えば、だれかがいるかいないか、や、○○をしてほしい!と人に伝えるために使うなどもできます。
ですから更にみなさんにアイデアを出していただいて、オリジナルの進化版”したっけな”が作れるようなワークショップができたらいいなと思います。
最後に、今回のアプリコンテストでの受賞は周りの人々の支えがあってこそだと思います。
周囲の人々に感謝し、今回のレポートのまとめとさせていただこうと思います。
ありがとうございました。
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