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スラックラインフルコンボジャパンカップ2018にて新採点システムを開発しました!
こんにちは!
未来工作ゼミのよーだです。
2018年9月16日(日)~9月17日(月祝)に長野県小布施町でフルコンボジャパンカップ 2018が開催されました。
この大会で世界で初めて採用された新採点方式のシステムと、会場内の画面表示システムを未来工作ゼミが開発しました。当日の様子と合わせてレポートします。
フルコンボジャパンカップ 2018は一般社団法人スラックライン推進機構が主催するスラックラインの全国大会です。
スラックライン(Slackline) とは二点間に張り渡した専用ラインの上で楽しむスポーツで、わかりやすく言えば、綱渡りとトランポリンを合体させ、誰でも楽しめるように進化させたスポーツです。
詳しくは一般社団法人スラックライン推進機構のWEBサイトで。
今回の大会では、一般社団法人スラックライン推進機構が策定した新採点ルールが導入されました。スラックラインのトリック(技)に対して1~7までのレベルを設定し、レベルに応じてポイントが入ります。また、技をつなげる”コンボ”が成立するごとに得点倍率が上がります。
未来工作ゼミではスポンサーとして、この採点ルールの運営を補助するシステムとハードウェアを開発しました。写真にある赤い入力装置が1~7のレベルを入力する装置です。審判が選手の演技を見て、この装置のボタンでレベルを判定します。
判定されたレベルは、試合会場内にある大型の表示装置で表示されます。
いくつ技がつながったか。のコンボも数値で表示されます。いままでのスラックラインの試合は、審判の心象による判定部分も多く、数値化がされていなかったそうですが、今回のこのルールでは、一体どの程度難しい技なのか、技がきちんとつながっているのかどうか。がひと目で分かるようになりました。
実際の得点は、試合を動画で撮影し、試合後に計算が行われます。
技の完成度や、成立しているかどうかなどは動画で一つずつ確認しながら審査していきます。
試合が終わると同時に動画を確認し、即時に技に応じた入力を行っていきます。ルールが明確なので、審査も明快、次の試合が始まる頃には得点が算出できているほどの早さでした。
得点算出用のアプリケーションはこんな感じの見た目です。
1~7の技のレベル、技の完成度、あるいはミスしたかどうかなど、対応するボタンをタップすることで時系列で結果が表示されます。コンボ数や得点はアプリケーションが計算してくれるので、審判はレベルの判定や技の完成度の判定に集中できます。
未来工作ゼミのメンバーも審判補助として参加しました。
採点システム自体は手がかからないのですが、試合が終了した、演技する選手が交代するなどは人の手で操作する必要があるため、試合中は気が抜けませんでしたが、審判席から見るスラックラインの試合はリアルタイムで得点までわかるという審判席の特権もあり、非常に面白いものでした。
ジャパンカップの最上位クラスであるスーパークラスでは、「絶対王者」こと木下晴稀選手が、圧巻の90秒間51コンボの”フルコンボ”を達成し、総得点3918と2位の選手を1600点以上も引き離して優勝となりました。
このプレーもある意味、新採点システムがあったからだと感じます。仕組みが明確になることで選手がベストなパフォーマンスを出すために作戦を考えたり、チャレンジするきっかけにもなると思います。
世界初の新採点システムとそれを支えるアプリケーション&ハードウェア開発に携わることができ、未来工作ゼミとしても非常に学びになった、いい機会をいただくことができました。
スラックラインは2028年のロサンゼルスオリンピック正式種目化を目指しているそうです。ぜひ正式種目となって、今回の新ルールの進化版が採用されるように願っています。
よーだでした。
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