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研究員ののん気なコラム(しーちゃん#1)

こんにちは、しーちゃんです!
未来工作ゼミホームページでの研究員コラムは初めてなので、何を書こうか迷ったのですが、やはり専門分野の洋裁から始めたいと思いました。
熱が冷めないうちに一番最近の大物作品についてご報告します。

私事ですが、先日妹が結婚しました。
妹には、わたしが高校で服飾の勉強をし始めた時から「結婚式する時絶対ウエディングドレス作って」と言われていて、ついにその時がやってきたのです。
ウエディングドレスは高校の文化祭のファッションショーで一度作りましたが、本物の式場で着るものとなるとまた違ってきます。
ロングドレスもそんなに回数をこなしたことがあるわけではないので、めちゃくちゃ試行錯誤での製作でした。

まず、わたしはパターン(お洋服を作るための紙の型)を起こすのが苦手です。
わたしにとっては洋裁の中で1番頭を使う工程なので、全世界のパタンナーさんや、パターンを起こすのが好き、得意、楽しいという人を無条件に尊敬してしまいます。
そのため、妹の理想に1番近い市販の型紙を使い、そこから細かい箇所の修正や形の変更、長さの調整をしていく方法を取りました。

生地屋さんに行くと色々なパターンが売っていたり、最近はWebに無料のものもあったりします。
布マスクを作る時に使ったことがある人もいるのではないでしょうか。
お洋服を分解してみるとこういう形になるよ。
興味のある子は、着られなくなったお洋服を分解してみると面白いかも!

妹は背が高く細身なので、市販の型紙からもかなり直しましたが、最初から起こすよりは大幅に時間が短縮できたので正解だったなと思います。
手を抜けるところは抜き、絶対に抜きたくないところのために時間を使うというのもともて大事なのではないかなと思います。(言い訳)
本当なら2、3回フィッティング(仮縫いの状態での試着)したいところでしたが、妹が遠方に住んでいることもあり実際に行えたのは1回だけ。
普段なら測らないような箇所の寸法も細かく測って万全を期しました。

写真は妹の手。このくらい細かく測りました。
手袋を作るために採寸をしましたが、手袋は服飾小物の中でも特に難しく、舞台衣装のプロの友人からも「絶対無地の既製品にレース縫い付ける方が良い」と教えてもらったので結局作ってはいないのですが、ロンググローブを購入して短くカットしたので採寸しておいてよかったです。

こちらが完成形。
かなえちゃんにレースの切り抜きと配置デザインをしてもらって、一緒に縫い付けました。
めっちゃ素敵にできた~~と2人とも大満足の出来栄え。

妹と一緒に、時には1人で、日暮里繊維街や、新宿のオカダヤ、蒲田のユザワヤなど、大型の生地屋さんへ何度も足を運び、彼女の気に入る生地を選びました。
今回使用した生地は、サテン生地、レース生地、チュール生地の3種類。
ドレス本体に使用するのがサテン生地、ドレスのトレーン(スカートの後ろの長く引きずる部分のこと)と装飾、手袋に使用するのがレース生地、ベールとドレスのパニエ(ドレスのボリュームを出すためのアンダースカート)に使用するのがチュール生地です。
サテンはウエディングドレス用の厚みのあるしっかりした生地で「公爵夫人」という名前でした。高級感のある生地で、名前が面白くてこれに決めた部分もあります。
レースは大きい範囲で使われることがあまりないので、反物(筒状に巻いてある状態の生地。元々は大人の着物1着分のことだったそうです)で売っていることをご存じ無い方もいるかと思いますが、少し前に総レースのスカートやトップスが流行ったこともあり、お手頃なレース生地の種類が増えたように感じました。
ドレス用のレース生地はとても豊富な種類があり、かなり悩みました。
生地だけで見るのと、ドレスに仕立てあがった状態で見るのでは雰囲気が違ってきたりするので、サテン生地と合わせたりしながら妹と2人でうんうん唸り慎重に決めました。

こちらが実際に使用したレース生地。
ビーズが沢山ちりばめられていてとってもキレイでしたが、裁断した後の処理がめちゃくちゃ大変でした。

本番の生地の前に、サイズや形を確認するために質感の似た安い生地で試作したもの(“トワル”といいます)でフィッティングをして、型紙の修正もしていざ本番スタートです。
普段より繊細でお高めな生地ということもあり(笑)裁断も縫製も、今までで一番気を使いました。
丈の長いドレスなので床での作業も多く、毎日掃除機をかけて水拭きもしていたので、今までで一番お部屋の床がキレイな期間だったと思います。

ほぼ土日のみの作業だったので、実質の作業期間は1ヶ月くらいでしょうか。
ウエストの切り替えを入れないAラインドレスにしたので、長ーい距離をひたすらミシン掛けするのがとても楽しかったです。無心で縫ってました。
途中ハプニングも多々あり、終わらない~どうしよ~~~となっていたところをまるちゃんとかなえちゃんが手伝ってくれたり、友人が色々アドバイスをくれたり、大変ながらもとても充実した製作でした。(お裁縫を手伝ってもらえる人が身近に二人もいる環境…感謝しかなかったです)
特に楽しかったのは、ベール(花嫁さんが頭にかぶるもの)の製作と、レース生地を切り抜いてドレスの胸元と手袋の装飾をする作業と、トレーンの形を整える作業。(手袋はほぼかなえちゃんがやってくれましたが…)
レースのどこを使ってどのくらい生地からはみ出させるか…などを考える工程が楽しくて、それと縫いの作業だけずっとやっていたい…とラストスパートを掛けている最中は現実逃避をしていました。

こちらが胸元の装飾。改めて見てもかわいい~~~。
胸元のカーブとレースのカーブがぴったりで最高にテンションが上がりました。

こちらはトレーンの形を整える前と後。角ばっていたものを丸くしました。

そんなこんなで完成したのはなんとお式の前日!ひえ~。
大きなビニール袋を3枚重ねて厳重に保護したドレス一式をキャリーバッグに詰めて式場へ向かいました。
前日搬入だったので、控室で一度妹に着てもらい最終調整をして、細かい修正はしましたが全体的には良い感じでホッと一息。
残るは当日…不具合が起こらないことを祈るばかりで眠りに就きました。

そして翌日、いよいよ本番です。
妹の支度が終わったところでさっそく介添えさん(花嫁さんのサポートをしてくれる方)から「レースが絨毯に取られてしまってトレーンがキレイに広がらないんです…」との連絡が!!!
今考えると本当なんであんな仕様にしたんだろうな…と思うばかりなのですが、トレーンはチュールを後ろ半分だけにしていたので、絨毯に引っ張られてまとまってしまうという事態になってしまったのです。
製作中に床に引きずってみて試してOKだなと思っていたのですが、作業場の床はフローリング!!
ホテルの床が絨毯など微塵も考えておらず、盲点だったーーーとなりました。
応急処置として、ドレスの縫い代にトレーンの端を安全ピンで留めて、介添えさんが事あるごとに整えてくれたので事なきを得ましたが、あの時は本当に血の気が引いて倒れそうでした。

左が理想形。右が纏まってしまっている状態。でも今見るとクジャクの尻尾みたいで可愛い気もする…?

わたしは昔からとても涙もろく、年々涙腺が弱くなっていることも相まって大好きなかわいい妹の結婚式なんて号泣だろうなと思っていたのですが、ドレスの色んな所が気になりすぎて思ったより泣かずに終わり、お化粧崩れなくてよかったなと思いました。
後から考えるとトレーン以外にもあそこはもっと工夫出来たな~とか、あそこは違う糸を使えばよかったな~とか、押さえ(ミシンの布を押さえる部品のこと)変えればよかったな~~など反省点は盛沢山ですが、結果的に妹にとても似合う素敵なドレスが出来たし、勉強も出来たのでとても良い仕事をさせてもらえたなと大満足です。
でもしばらくはいいかな~また作るとしたら自分の娘とか妹の娘の時とかでいいかな~!

専門分野でも挑戦したことのないジャンルがまだまだある事を再確認したので、これからも更に見聞を広げるべく色々なモノを作りたいなと改めて感じました。
また大きな作品を作ったらこちらで紹介させて頂こうと思います。

お裁縫とっても楽しいよ!
やったことないけどやってみたいなと思っている子も、やったことあるけどもっと色々やってみたいなと思っている子もどんどんしーちゃんとチャレンジしていこうね!
お裁縫だけでなく、手芸全般得意になりたいな~と常々考えていて、最近はあみものも練習中です!

他の研究員コラムはこちらから読めます。
どの研究員のコラムも面白いですし、新たな発見になることも多いので是非読んでみてください。

それではまた!
しーちゃんでした~!

この記事を書いたクリエイター

PLAY&CRAFT 主任研究員

しーちゃん

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